心臓ってそもそもどんな臓器?
心電図とは心臓がだす微弱な電流を電極とよばれるものでキャッチして波形にしたものです。
そこでそもそも心臓とは何なのか、そこを話していこうとおもいます。
みなさんの心臓に対するイメージはどんなものでしょうか?
なんとなく、大事な臓器で止まったら死んでしまう、そんな認識でしょうか。
その認識は間違っていません。
心臓とは全身に血液を送るポンプの役割を担う臓器です。
人間には数十兆個の細胞があり、その1つ1つが血液を必要としています。
そのため、もし心臓が止まってしまい血液が全身に循環しなくなれば細胞は死んでしまい、他の内臓も機能を停止し、脳も機能が停止し、死にいたるというわけです。
心臓はポンプとしての役割があるといいましたが、実は全身の細胞に送るだけではなく、肺にも送ります。全身から戻ってきた血液は、すでに酸素を全身の細胞に渡した状態です。そのため、肺に一度血液を送り、全身から集めてきた二酸化炭素と酸素を交換する必要があるわけです。
①全身から血液が戻ってくる
②肺に血液を送る。
③酸素を豊富に含んだ血液として心臓に戻ってくる。
④全身の細胞に血液を送る。
ということを永遠と繰り返しています。
これをスムーズに送るため、心臓の部屋は4つにわけられています。
それぞれを右房・右室・左房・左室といいます。全身に血液を送るのは左室です。
そのため、他の部屋より少し筋肉がついています(マッチョです)。
1分間に60回~80回。
規則的なリズムを繰り返し休むことなく動き続ける強靭なやつ、それが心臓です。
1日で10万回、1年で3680万回、80年生きたとして30億回も規則正しく乱れることなく動き続けているわけです。おつかれ、いつもありがとう。
心電図ってなんなんだろう?
さて、心臓のことを少し理解できたとおもいます。
さきほど、30億回規則正しく乱れることなく動き続けると書きました。
しかしそれは理想的な話。
実際に生まれつき持っている病気や、生活習慣の乱れなどからくる後天的なもので心臓の動きは乱れていきます。
それらの中には放置していていいものから、いますぐ治療をしないと死に至るものまであります。
ただ、外からみていてもその人の心臓がどういう状況なのかはわかりません(神以外は)
そこで登場するのが心電図です。
体表と両手両足につけた電極と呼ばれる金具で、心臓が発する微弱な電流をキャッチして波形にした図形のことです。
この心電図には上で書いた①~④までの心臓の動きが書かれていて、これを見ることで今心臓がどうなっているかがわかるわけです。
そのため、心電図を見れば心臓の異常がわかるわけです。
健康診断で行う心電図検査
社会人の方は年に1度健康診断があると思います。
その中には心電図検査が大抵入っていると思います。
労働安全衛生法という法律の中で1年に1回健康診断をしてくださいって書かれているんですが、その内容に心電図検査が入っているからなんですね。
心臓を調べる検査は心電図検査以外にも多くあります。
例えば心臓エコー検査、CT検査、MRI検査、血液検査など。
それでも心電図検査を選択しているのには
・痛みがない。
・検査時間が速い
・放射線被ばくなどがない。
・安価
・心臓のことがよくわかる。
という理由で選ばれてるんだとおもいます。
要は、大勢を一斉にやる検査として優れているということですね。(万人受けする人みたいな)
電極はそれぞれつける位置が決められています。
右手:赤
左手:黄
右足:黒
左足:緑
胸:V1第4肋間胸骨右縁
・・・・・。
難しくなるのでやめましょう(笑
このように心臓を囲むような感じでつけます。
ここだけの話ですが、健康診断の実施する医療機関によっては(というか臨床検査技師によっては)適当につける人もいるようなので、悩ましいことです。
心電図検査の結果について
健康診断の結果をみて、悩む人もいるのではないでしょうか?
身近に質問できる人がいれば別ですが、たいていは病名をなんとなく把握して終わりってことになるのかなぁと思っています。
さきほども書きましたが、心電図検査の所見名(病名みたいなもの)には放置してても問題ないものから、いますぐ死に至るものまであります。
そして早く治療を始めないと手遅れになる、そんなものもあるのです。
このサイトでは、そのような病名についても今後書いていければなと思っています。
では、また別の記事で!